引っ越し見積もりを安くするコツ
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引越しをする際にどの業者に依頼するかを決定する上で、見積書は重要な判断材料となります。
とはいえ、引越し業者は無数に存在しており、明細の内容もさまざまなので、どのような点に注目すれば良いのかわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、引越しの見積書はどこを見るべきなのか、どのように請求すれば良いのかについて詳しく解説します。
引越しの「見積書」とは、「引越し当日に引越し業者がどのような作業を行うか」を整理した上で、その作業を行うにあたって必要な料金を記載した書類のことです。
依頼者側は見積書を参照することで引越し業者に依頼するかどうかを検討する材料にできます。
通常、見積書は訪問見積もりや電話、メールなどの方法で引越し業者に作成を依頼でき、費用は無料です。
引越しの見積書をチェックするときは、書面の名称や業者の情報、引越し日時、積地・降ろし地、作業人数など、さまざまなチェックポイントを意識する必要があります。
それぞれのチェックポイントについて詳しく見ていきましょう。
まずは書面の名称が「契約書」と「見積書」のどちらになっているのかを確認しましょう。
「見積書」であれば金額と作業内容を知らせるものであり、契約には至っていないためキャンセルが容易ですが、「契約書」の場合はキャンセルすると契約解除と判断されます。
キャンセル時期によってはキャンセル料が発生することもあるため、注意が必要です。
引越しのキャンセル料金は、国土交通省の標準引越運送約款(やっかん)で定められています。
具体的には、以下のとおりです。
一 見積書に記載した受取日の前々日に解約又は受取日の延期の指図をしたとき 見積運賃等(料金にあっては、積込み、取卸し、搬出、搬入、荷造り及び開梱に要するものに限る。次号及び第三号において同じ。)の二十パーセント以内
二 見積書に記載した受取日の前日に解約又は受取日の延期の指図をしたとき 見積運賃等の三十パーセント以内
三 見積書に記載した受取日の当日に解約又は受取日の延期の指図をしたとき 見積運賃等の五十パーセント以内
第二十一条の記載により、解約が「前々日、前日、又は当日」に行われない限り、キャンセル料が発生することはないと規定されています。
前々日の解約については20%以内、前日の解約が30%以内、当日の解約は50%以内のキャンセル料が発生する可能性があります。
業者の社名や住所、電話番号、担当者名なども必ず確認しておきましょう。
見積書の内容に疑問や不備があったときに業者の情報が明記されていなければ、どこに問い合わせをすれば良いのかわからないためです。
業者の情報が明らかにされていないまま作業を依頼すると、後からトラブルに発展したときに解決が長引く可能性があります。
見積書のなかに引越しの日時が明記されているかどうかも確認しておきたいポイントです。
引越しの日時はプランによって異なりますが、大きくわけると「午前便」「午後便」「フリー便」の3種類あります。
午前便は人気が高いプランであり、午後便やフリー便よりもやや料金が高くなる傾向が強いといえます。
費用を抑えたいのであれば、午後に引越し作業を行う「午後便」や、作業時間を引越し業者に任せるフリー便の利用を検討すると良いでしょう。
荷物の積地と降ろし地が間違っていないかも確認しておきましょう。
特に、結婚や同棲など、1か所からの引越しではなく、複数か所から荷物を運び入れる場合は、業者側が混乱して間違いやすい傾向があるため、正しく伝わっているか確認するのがおすすめです。
また、トラックを2台使う、もしくは2つの業者に依頼すると、時間の短縮にはなりますが、費用が増えてしまいます。
少しでも費用を抑えたい人は、1台のトラックで2か所からの荷物を積んでくれる「立ち寄りプラン」がある業者に依頼するのもおすすめです。
1か所ずつの荷物が多すぎる場合や、短い時間で引越しをしたい人には不向きですが、トラックや人員数が抑えられるため、比較的安価に引越しができることもあります。
手配するトラックのサイズや作業人数も注目しておきたい部分です。
運搬する荷物の大きさや作業員の人数によって見積もり料金は大きく変わるため、トラックの大きさや、作業員の数は適正かなどもチェックしておくことが求められます。
大きすぎるトラックは料金が不必要に高くなってしまいますし、少なすぎる作業員数では安いものの引越に時間がかかりすぎてしまう可能性があります。
また、引越し用によく使われるのは2トントラックですが、2トントラックのなかにもショート、ロング、ワイドの3種類あるため、自分の引越しにはどのサイズが適正かを見極めることが大切です。
見積書に積み切りの記載があるかどうかを確かめておくことで、当日の無用なトラブルを避けられます。
積み切りとは、「トラックに積み切れない荷物は運ばない」ことを意味する用語で、当日積み切れない荷物を追加で運ぶ場合は料金が上乗せになります。
見積書に積み切りの記載がある場合は、当日追加料金がかかる可能性があることを覚えておきましょう。
オプションや付帯サービスの追加があるかどうかによっても、見積もり料金は大きく変動します。
見積書の「基本料金」に含まれる作業内容は、業者によって異なります。
例えば、業者Aでは家具の設置や簡単な梱包が基本料金に含まれるのに、業者Bではそれらの作業は「有料オプション」として扱われることがあるのです。
「家具の設置や梱包は絶対にしてほしい!」と思っている人の場合、基本料金に含まれる業者Aを選んだ方がお得になりますよね。
このように、基本料金内の作業が業者によって異なるため、複数見積もりを取った場合は業者によって違いを把握しておかなければなりません。
複数業者の引越し料金を比較する際は、見積書に記載されている個々の作業内容の料金と、総額料金を総合的に押さえておきましょう。
「引越し作業一式」などのように明細がひとまとめにされている見積書は、当日の作業範囲が不明瞭でトラブルの原因になる可能性があるため注意が必要です。
できるだけ作業一つひとつに明確な見積書を発行してくれる業者を選ぶことをおすすめします。
引越しの場合、新居に荷物を運び終えた後に、現金で支払う方法が一般的です。
クレジットカードや電子マネー決済は、利用できる業者とそうでない業者があります。
予定していた支払方法を利用できないことが直前に判明して慌てないためにも、あらかじめ調べておくと安心です。
結論からいえば、ネット見積もりや電話見積もりであっても見積書の発行は可能です。
ただし、訪問見積もりに比べると正確な見積もり金額を出すことが難しいというデメリットもあります。
ネット見積もりや電話見積もりの場合は、見積もりを算出するための荷物の量を依頼者側の申告で判断することになります。
そのため、引越し当日に想定以上に荷物が多く、引越し作業に支障が出てしまうことのないように、荷物を多めに見積もって引越し費用を算出するケースが一般的です。
結果的に訪問見積もりに比べて引越し費用が高額になりやすい側面があるため、正確性を求めるのであれば訪問見積もりを依頼して見積書を発行してもらうことをおすすめします。
大手引越し業者で見積書をもらうために必要な流れを、5社それぞれまとめました。
少しずつ手順が異なっているため、見積書を依頼するときの参考にしてみてください。
ハート引越センターでは、公式Webサイト上のネットお見積りフォームから必要情報を入力して見積もり依頼をするだけで、簡単に見積書をもらうことができます。
「単身者用お見積りフォーム」と「ご家族用お見積りフォーム」「事務所移転用お見積りフォーム」の3種類があるため、用途に合ったフォームを選択して見積書を請求します。
ゆっくり検討するのが難しい環境にある方は、「ケータイ用お見積りフォーム」にメールアドレスを入力することで、ケータイ専用のお見積りフォームを受け取って見積りを依頼することもできます。
ヤマトホームコンビニエンスでは、現在、単身引越しのみに対応しています。
事前に見積書をもらってから引越しを申し込む形式ではなく、Web申し込みから申し込むだけで、すぐに引越し依頼が完了します。
当日15時までに申し込みを完了すると最短で翌々日の集荷が可能であり、引越しまでに時間がない単身世帯の方や、荷物がそれほど多くなく、専用コンテナに収まる荷量の方におすすめの引越し業者です。
サカイ引越センターでは、単身、ファミリー、オフィス、リピーター向けの見積書を依頼できます。
Webサイトから「無料お見積もり」を選択し、上記のどのタイプの見積書を依頼したいのかを選んだ後で、見積もりの種類を指定します。
単身世帯の見積もり方法には「訪問不要で即時予約」「訪問・専用アプリ不要のリモート見積もり」「見積りフォームから訪問・電話見積りの依頼」「LINEチャットによる見積もり」の4種類があります。
家族の場合は、専用フォームから必要情報を入力した上で見積もりを行います。
アリさんマークの引越社では、依頼人とのトラブルを避けるために訪問見積もりを原則としています。
Webサイト上から必要情報を入力するか、専用のフリーダイヤルに電話をすることで訪問見積もりの依頼を行うことができます。
単身、家族、長距離の3種類に対応しており、自分に合ったものを選択して種類別に訪問見積もりを依頼します。
ファミリー引越センターでは、Webサイト上での申し込みかフリーダイヤルで訪問見積もりを受け付けています。
訪問見積もりが不要な場合は、メールや電話による見積もりにも対応しています。
Webサイト上から申し込む場合は「オンラインお見積もりフォーム」に必要事項を記入し、電話で依頼する場合は「お見積・引越しに関するお問い合わせ」内に記載されているフリーダイヤルに電話をかけてアドバイザーに依頼します。
引越し業者の見積書は、どの業者に引越しを依頼するか判断する上で大きな材料となります。
今回ご紹介したポイントを一つひとつチェックしながら、できるだけ詳細な情報を提示してくれる引越し業者を選ぶことをおすすめします。