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大学生になってはじめて一人暮らしするという人は、数多くいると思います。
そんな大学生の暮らし、特に女子大学生だと、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。
各種統計によると、美容やファッションにかかる費用を含めて、13万〜17万円程度かかります。
以下で詳しく見ていきましょう。
一人暮らしをする大学生は、どのようにお金をやりくりしているのでしょうか?
全国大学生活協同組合連合会が「全国学生生活実態調査」という調査を行っています。
この最新版である2021年の調査によると、一人暮らしをする大学生は約125,000円という金額で1か月の間、お金のやりくりをしているようです。
以下、詳細を記します。
収入源 | 金額 |
---|---|
仕送り | 71,880 円 |
奨学金 | 20,380 円 |
アルバイト | 26,360 円 |
定職 | 450 円 |
その他 | 3,450 円 |
収入合計 | 125,280 円 |
支出先 | 金額 |
---|---|
食費 | 24,680 円 |
住居費 | 53,920 円 |
交通費 | 3,850 円 |
教養娯楽費 | 11,760 円 |
書籍費 | 1,700 円 |
勉学費 | 1,900 円 |
日常費 | 7,520 円 |
電話代 | 3,110 円 |
その他 | 2,310 円 |
貯金・繰越 | 14,300 円 |
支出合計 | 125,040 円 |
次に、女子大学生が一人暮らしをすると、どのくらいのお金が必要になるかの説明に移ります。
ここでは、総務省による「家計調査」という統計を基に解説します。
同調査によるかかる費用の要点をまとめると、次のようになります。
暮らす街の規模 | 費用の総額 |
---|---|
都会(東京23区や政令市) | 202,819 円 |
地方都市(人口5〜15万人の街) | 154,235 円 |
人の少ない町 | 148,395 円 |
なお、家計調査のデータは男女を合わせた統計になっているため、美容やファッションに使うお金が完全に反映されているわけではありません。
リクルートライフスタイルの調査によると20代女性が3か月あたりに美容に使うお金は4,000円〜6,000円未満が最も多く、保険マンモスの調査によると女性が1か月に服に使うお金は1,000円〜5,000円未満が半分近くを占める結果となっています。
よって、美容・ファッションに関するお金として7,000円程度を以上の金額に加えると、より実態に近づくといえそうです。
それぞれの詳細を述べます。
家計調査による「大都市」は、東京区部と政令市を指します。
政令市とは、たとえば横浜市や大阪市といった「区」が存在する都市です。
大都市での一人暮らしにかかる費用を取り上げますので、これに該当する大学に通う、家に暮らす人はぜひ参考にしてください。
支出先 | 金額 |
---|---|
食費 | 40,299 円 |
住居費 | 69,000 円 程度 |
水道光熱費(水道・電気・ガスの料金) | 9,732 円 |
被服費(服や靴の購入費用) | 5,004 円 |
保険医療費(病院に通うためのお金など) | 8,695 円 |
交通・通信費(電車代、携帯電話代など) | 17,501 円 |
教養娯楽費(本の購入費用など) | 18,626 円 |
その他(上記に含まれない出費) | 33,962 円 |
合計 | 202,819 円 |
※住居費のみ全国賃貸管理ビジネス協会「全国家賃動向」2022年10月の東京の金額を記載
家計調査の分類上で、「中都市」は人口5〜15万人の都市を指します。
東京でいえば国分寺市や武蔵村山市、大阪では門真市や泉佐野市が該当します。
この中都市の一人暮らしでかかる費用を取り上げます。
支出先 | 金額 |
---|---|
食費 | 36,817 円 |
住居費 | 21,034 円 |
水道光熱費(水道・電気・ガスの料金) | 12,136 円 |
被服費(服や靴の購入費用) | 5,275 円 |
保険医療費(病院に通うためのお金など) | 7,157 円 |
交通・通信費(電車代、携帯電話代など) | 17,501 円 |
教養娯楽費(本の購入費用など) | 18,669 円 |
その他(上記に含まれない出費) | 35,646 円 |
合計 | 154,235 円 |
家計調査の分類上で「小都市・町村」は、以上で取り上げた都市よりも小さい規模の自治体を指します。
よって、町や村の大学に通う、家に暮らす人はこちらを参考にしてください。
支出先 | 金額 |
---|---|
食費 | 37,116 円 |
住居費 | 17,139 円 |
水道光熱費(水道・電気・ガスの料金) | 13,208 円 |
被服費(服や靴の購入費用) | 3,277 円 |
保険医療費(病院に通うためのお金など) | 6,478 円 |
交通・通信費(電車代、携帯電話代など) | 21,006 円 |
教養娯楽費(本の購入費用など) | 14,609 円 |
その他(上記に含まれない出費) | 35,562 円 |
合計 | 148,395 円 |
続いて、生活費ではなく一人暮らしの初期費用を見てみましょう。
引越し費用、家具家電を買い揃える費用、住居の初期費用を合わせると、総額は42万〜45万円程度かかります。
また、初期費用ではありませんが就職活動を行うための費用として、以上とは別に10万円以上かかります。
ここでは引越し費用について取り上げます。
まず、単に引越し業者に依頼して支払う費用のみを説明します。
以下は単身の引越し費用となります。
距離 | 荷物が少ない場合 | 荷物が多い場合 |
---|---|---|
30〜49km(近隣市町村程度) | 35,250 円 | 25,000 円 |
50〜99km(同一都道府県程度) | 44,111 円 | 54,980 円 |
100〜299km(近隣都道府県程度) | 60,000 円 | 59,800 円 |
300〜399km(長距離) | 66,000 円 | 62,009 円 |
400km超(超長距離) | 83,833 円 | 66,000 円 |
引用元:引越し価格ガイド
なお、家具・家電を買い揃えると136,000円程度かかります。
品名 | 金額 |
---|---|
洗濯機 | 30,000 円 |
冷蔵庫 | 25,000 円 |
電子レンジ | 10,000 円 |
テレビ | 20,000 円 |
照明 | 4,000 円 |
テーブル | 8,000 円 |
収納ケース | 8,000 円 |
カーテン | 6,000 円 |
ベッド | 15,000 円 |
布団 | 10,000 円 |
合計 | 136,000 円 |
以上を合わせると、おおよそ17万〜20万円程度かかるようです。
より具体的な額を出すため、引っ越し見積もりシミュレーションも活用してくださいね。
全国賃貸管理ビジネス協会が調査している「全国家賃動向」によると、1部屋の月額家賃の全国平均は、51,280円となっています。
これを基に敷金、礼金などを含めた初期費用を算出すると、おおむね25万円程度となります。
費目 | 金額 |
---|---|
1か月分の家賃 | 51,280 円 |
敷金 | 51,280 円 |
礼金 | 51,280 円 |
仲介手数料 | 51,280 円 |
火災保険料 | 20,000 円 |
鍵交換費用 | 25,000 円 |
合計 | 250,120 円 |
もちろん、以上は全国平均を基にした金額です。
東京をはじめとした大都市圏ではさらに高額になるケースもあります。
これは一人暮らしを始めた後の話となりますが、大学では3年生以降、多くの人が就職活動を行います。
日本経済新聞の調査によると、就職活動にかかる総額として最低でも10万円が必要とされる額として一般的であるようです。
これには、リクルートスーツ代や交通費が含まれています。
ただ、同調査を紹介する記事によると交通費だけでも10万円以上かかった例もあるといい、たとえば地方在住で都市部の企業への就職活動を行うと、10万円でも収まらないケースが出てくるといえるでしょう。
ここまでの説明をまとめ、女子大学生の一人暮らしを総括してみましょう。
下の表の「1か月にかかる生活費」は、前述の「女子の一人暮らしでかかる費用」に美容・ファッションにかかる7,000円程度を加えた概算額です。
「平均的なバイト代」は時給を、東京などの大都市部=1,100円、地方都市・地方=1,000円として、月50時間働いたときの金額となっています。
「平均的な仕送り」は、「統計から見た一人暮らしの費用」で記した金額の概算です。
そして、1か月にかかる生活費-平均的なバイト代+平均的な仕送り、を計算すると下記の通りとなります。
1か月にかかる生活費 | 平均的なバイト代 | 平均的な仕送り | 手元に残るお金 | |
---|---|---|---|---|
東京などの大都市部 | 210,000 円 | 55,000 円 | 70,000 円 | -85,000 円 |
地方都市 | 160,000 円 | 50,000 円 | 70,000 円 | -40,000 円 |
地方 | 155,000 円 | 50,000 円 | 70,000 円 | -35,000 円 |
ご覧のように、いずれの場合もマイナスとなっています。
もちろん、現実には生活費を節約し、またバイト代や仕送りも上記の金額より多く得ている場合は多々あるでしょう。
ただ、結論としてはどれだけ空き時間にアルバイトをしたとしても生活費に届くのは困難で、家族からの仕送りは不可欠といえそうです。
では、一人暮らしの大学生の家計を少しでもマイナスを減らし、プラスに転じるため、節約する方法を紹介します。
現在はファストファッションが広く普及し、以前よりも安く服を入手できるようになりました。
ぜひ、これを活用しましょう。
スマホやインターネット回線は格安SIMを活用すべきですが、とりわけ地方は大学や自分の家がサービス提供エリア内に入っているかの確認が必要です。
大学で使う教科書は比較的高額であるため、古本や先輩からもらうなどの方法を検討するのがよいでしょう。
特に大学近くの古書店では、その大学で使われている教科書が売られているケースが見られます。
家選びの際は、つい手間と時間をかけてくれた不動産業者に感謝の情がわきやすいものです。
しかし、後々の自分の生活を考えたとき、きちんと支払える家賃・初期費用の家を選ぶようにしましょう。
女子大学生が一人暮らしでの費用面で覚えておきたいポイントは次の通りです。
女子大学生の一人暮らしは費用面でかなり厳しい側面があるのも現実です。
ただ、事前にきちんとした家計のシミュレーションをして、楽しい一人暮らしを送れるとよいですね。